タイムスケール / time scale

Powers of Ten™ (1977)

地球のサイクルの中には実に多くの周期をもったサイクルが重層して存在している。そしてそのそれぞれのサイクルが関係し合うことで、その周期を成立させると共に、その調整によるノイズを吸収できるだけの弾力性を兼ね備えている。

1968年にチャールズ・イ―ムズがPowers of Tenで物理スケールの変化から見えてくるもの/感覚/概念の違いとその連続性/非連続性を一本の映像としてまとめ上げた時、そこにはThink Global / Act Localのような相矛盾する概念を包含する強さと美しさがあった。

その異なるスケールの領域の重なりを時間のスケールから見直してみる時、Global / Local / Human そして Nature , Earth がどのような関わりにあるのかが整理される。そこから現在がどのような時間軸によって構成され、そしてそれはどのように未来へと引き継がれていくべきなのか、小さな指標が描けるだろうか。

数億年 星の寿命 

数万年 地質学スケールの循環

数千年~数万年 長寿植物群落

数千年 砂漠の地下水の水循環

数百年 植物の遷移の循環

数十年 生命の寿命

シロナガスクジラ/Blue Whale 100年以上

象/Elephas 60―80年

鶴/Crane 30年

牛 15-20年

兎 6-8年

数年の生物の寿命

蝉 6年

蜂 3-4年

蟻 1-2年

一年草

ミミズ 6か月

バッタ 5か月

蚊 1-2カ月

数日の菌・微生物の寿命

酵母菌 1-2週間

乳酸菌 1週間

数十分、数時間の単細胞の分裂

大腸菌 30分

数秒

数分

数時間

月と地球が生みだす6時間毎の干満

地球の自転つくる一日の太陽の動き

地軸の傾きから生まれる四季の変化

自分が認識しているもの、に引きづられるがゆえに 私たちは森がいつまでも変わらずただそこに存在し続けているように錯覚し、この大地がいつまでも同じようにあるように錯覚する。しかし、この森も大地も常に大きな時間の中で変化を続けている、そしてその変化があることで私たちの生もまた支えられているし、私たちの生がまたそれらを殺さずにいることで、活かし合っている。

今ある環境を劇的に変えたのは人間だけではない。植物もまた光合成を始めたことで地球環境を大きく変えることで、CO2濃度を激減させて気候を超温暖化から氷河期まで劇的に変化させ、酸素を増やし、蒸散によって水循環の速度を速めたことで大地の循環もまた早めることとなった。

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