tecture_mag_うごく木のわ_掲載

うごく木のわ が TECTURE MAG に掲載されました。

うごく木のわ が TECTURE MAG に掲載されました。 うごく木のわ は きらない林業/森の入り口づくりをコンセプトに地域の林業の活性化を目指す愛媛県内子町の武田林業(https://4est.co.jp/)の軽トラを利用した木造のモバイルステーションです。 TECTURE MAG(テクチャーマガジン)は、建築家やデザイナーの事例から、家具・建材情報検索・メーカーへの連絡がワンストップで可能 ...

愛媛県松山市三津浜商店街の建築設計リサーチ_これからの職住一体の古い湊町 

建築の設計をはじめるにはまず最初にその建築が立つ敷地のリサーチ(調査)を行います。その地域の自然特性や歴史、経済特性や社会特性などを洗い出した上で、クライアント(建築主)にとって最適な提案がなにかを見極めていきます。今回は松山市の三津浜商店街でのプロジェクトの設計で行った調査内容をまとめてみました。プロジェクトの場所は愛媛県松山市三津浜、松山城から見て西側の瀬戸内海に面する古い港町です。 国土地理 ...
風通しを考えるには、周囲に開く必要があるため、周辺条件に合わせた個別解になりやすい

高気密高断熱 の建物で窓を開ける 風通し は効果があるのか?

気密断熱 が良くて、 風通し が良い家に住みたい、ということを設計をやっているなかでご要望を受けることがあります。快適な環境というイメージでは近しい関係にあるように思える「断熱」と「風通し」、実は大きく方向性の異なるものになります。 昔の日本の家についての言葉で「家のつくりようは夏をもって旨とすべし(徒然草、吉田兼好、鎌倉-室町時代)」というものがあるため、なんとなく風通しの良い家が良いというイメ ...
湧水泉_模式図(断面) 河川の近くの地面を掘り下げることで、川底の帯水層の水を湧出させて、水を得る。

雨の少ない愛媛と香川の水の知恵とランドスケープデザイン

伊予/愛媛と讃岐/香川は全国的に見ても雨が少ない地域となっています。これは「雨が多い高知と雨が少ない高松 四国 の気候と地形と建築」で書いたように四国山脈の雨陰地帯となっていることが影響しています。西日本一の高さを誇る石鎚山をはじめとした2000m近い山々が四国を東西に長く延びていることで、この山々の壁が夏には南の太平洋からの湿った空気を抑えて、冬は中国山地という山々の壁が日本海からの湿った空気の ...
久万の複層林

山林 / 薪 で地域エネルギー自給はできるのか?-年間成長量と暖房給湯熱量の比較から

コナラ林 スギ・ヒノキ林 シイ・カシ林 山林が 薪 を生み出す力 自然に寄り添ったまちづくりを考えたいという方と話をする機会を得ると、度々、地域の 山林 の 薪 でエネルギーを 地域自給 をすることは出来ないのか?という質問を頂くことがあります。私としてはライフスタイルを変えれば可能性はあるし、変えなければ難しいというのが答えだと考えています。山林の燃料の簡単なシミュレーションをしてみましょう。日 ...
studio colife3

林業を知る, 木材 を使う -愛媛県、日本の林業の歴史・特徴を見ながら

「森林飽和 著:太田猛彦」によると、日本の山林は300-400年ぶりに青々と茂った状態になっているそうです。大きな変化となったのは1960年代に木材の輸入の自由化・燃料の石油化です。日本は東南アジアなどの木々を製紙産業のために乱開発をして生態系を崩壊させていった一方で、国内の木材は使われずに放置され続け、現在もパルプ用材・建築用材をアメリカやオーストラリアをはじめとした広々とした環境で行われる林業 ...
国土地理院航空写真_松山_石鎚山・高縄山から道後平野、瀬戸内海への風の道

愛媛・松山で自然の 風 を利用する暮らし方-環境を読み、風の道をつくる

自然の風を利用した 風通し の良いパッシブな暮らしを実現しようとするには、その場所の 風 がどのように流れているのか?をしっかりと把握することが大事です。他の地域から移住してきた場合、その地域の卓越風がどのようになっているのか?はしばらく住んでみないとよくわからない、ということになりやすいです。幸いなことに松山市をはじめ、瀬戸内海沿岸の市町は海陸風と呼ばれる海と山のあいだをぐるぐると回る風の流れを ...
所縁型組織

地方の 商店街 とはなにものか? the perspective of Japanese distribution

今、コンビニに社会インフラとしての役割が求められているということは? 満薗勇 氏による「日本流通史」、「商店街はいま必要なのか「日本型流通」の近現代史」によると、20世紀の日本の流通の歴史を見ていく上で 商店街 が非常に重要な役目を果たしていたことが指摘されています。そしてどの地方都市に行ってもよく見られるのだと思いますが、シャッター通り化した現在の姿になっていった過程のなかで、商店街が担っていた ...
Sketchup Viewer を使って 既存建物 と VR を重ねる

スケッチアップを使った既存建物とVR建築の重ね方 How to overlap existing buildings and VR architecture

Meta Quest の建築VRアプリ、Sketchup Viewerを使った既存建物と VR 建築の重ね方の実験レビューです。2024年4月からパススルーモードが通常版でも解禁されてMR(Mixed Reality)が出来るようになりました。コードなしで既存建物のなかをVR空間を重ねて動けるので、かなり具体的な体験を出来たように思います。また通常のVR体験と違って、既存の上に重ねているので、周囲 ...
住宅すごろく 「間取り」で楽しむ住宅読本 著:内田青蔵 より

マイホームからホテルライクへ、変わる住宅産業の価値観

ホテルライク という不思議な言葉 この数年、地方都市の松山での戸建ての住宅設計でも ホテルライク ]という言葉を良く耳にするようになった気がします。これまでこの言葉の意味は単なる高級志向な雰囲気を住宅の中に持ち込みたいというクライアントの想いであったり、シックでモダンなであったり、シンプルで整理された雰囲気のなかで暮らしたいという趣向だったりというものだと解釈していましたが、山本理奈さんの「マイホ ...

2100年代は人口は1960-70年代の松山市? 地区人口統計と過去の航空写真から見る

松山市創生人口100年ビジョンにみる、松山市の2100年の将来人口 松山市が2016年に出している「松山市創生人口100年ビジョン」によると、2030年に合計特殊出生率1.75程度、2040年以降は2.07程度まで改善され、2020年以降は社会増減が均衡と仮定した場合、現在の50万人程度から2100年頃には30-40万人あたりの人口規模に落ち着くと予測されています。この人口規模は大体1970年代あ ...

京文化のREDBOOK -The crisis of Kyoto’s traditional culture

文化団体「culpedia」からの依頼による文化調査のビジュアライズ/可視化作業。京都は古くから日本文化の中心的な位置にあり、現在でも京都市によって「京都市の伝統産業」として西陣織や清水焼をはじめとして、74項目が指定されている。そんな京都でも伝統産業の未来は厳しく、いくつかの産業では既に廃業に追い込まれて、京都のなかからその姿を消してしまっているものも存在している。これも以前から指摘されてきてい ...

気軽に建築VR- How to Meta Quest Sketchup 3D Warehouse & Sketchfab

Sketchupでは 3D Warehouse というSketchupの3Dモデルデータを無料でダウンロードできるウェブサイトがあります。こちらのなかには家具や植栽といった点景もあるのですが、いくつか建築作品もアップロードされてます。Meta QuestのSketchup Viewerも無料なので、まず試しに建築VR体験をしてみたいという時には最適な選択肢になると思います。Sketchupのデータ ...

Sketchup Viewer Meta Quest のマテリアル設定の注意点など, How to modeling

Sketchup の Meta QuestのVRアプリの使い方のメモです。Sketchup Viewerのインストールの仕方や基本的な使い方は別記事にまとめていますので、そちらをご覧ください。How to do, Sketchup Viewer For Meta Quest メタクエスト・Sketchup Viewerのはじめかた今回はVR上とPC上での描画の違いと、その特性に合わせたモデリングの ...

Sketchup Viewer for Meta Quest の使い方 How to do, Sketchup

最近、sketchupがMetaのVRゴーグル(Meta Quest)用のVRアプリ(Sketchup Viewer)を発表したので、試しにVRゴーグルを購入して試してみたので、その操作間や操作方法を簡単にメモしてみます。Meta Quest用のViewerアプリはFreeなので、Sketchup for webと組み合わせることで無料で自分が作成した3DモデルのVR体験が可能になります。他の建築 ...

うごく木のわ/Wa of moving wood が Wallpaper* 2024/April に掲載

  うごく木のわ がイギリスのライフスタイルマガジン、wallpaper*の2024/4月号、ならびにweb版に掲載頂きました。 うごく木のわ は きらない林業/森の入り口づくりをコンセプトに地域の林業の活性化を目指す愛媛県内子町の武田林業(https://4est.co.jp/)の軽トラを利用した木造のモバイルステーションです。wallpaper*は世界中のデザインや最新のカルチャーを取り上げ、 ...
風と火と農家住宅 南外観 日が暮れ始める

風と火と農家住宅 が architecurephotoに掲載されました

風と火と農家住宅がイギリスのライフスタイルマガジン、architecturephotoに掲載頂きました。 architecturephotoは日本の老舗建築系webサイト。私も大学時代から見てきたwebサイトに評価頂けたことは大変光栄に思います。これからもローカルな視点から日本中へ世界へ発信できる建築を考えていきたいと思います。 https://architecturephoto.net/1790 ...

和室について / 自然の「観賞」と「観照」の違い、文化・宗教と建築の歴史を通して

「和室」という言葉はいつ生まれたのか?なぜ生まれたのか? 「和室」という言葉は、その言葉の響きから連想出来るように洋室という西洋のスタイルが明治時代に入ってきてから生まれたものです。「和室学」という本の中で大分大学の鈴木義弘教授が明らかにしているところによると、具体的に「和室」という言葉が現れ始めたのは昭和に入ってからだと言われます。 しかしそれでも普及したというにはほど遠く、世間に「和室」という ...

工務店とハウスメーカーと建築家はなにが違う? 間取りと図面を違い・戦後住宅史を通して

日本で住宅を建てようとする人は一度は「 間取り 」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。間取りは賃貸で住宅を借りる時にも出てくるし、住宅業界ではお施主様がご自身で間取りを描いていらっしゃることを珍しくはありません。 しかし恥ずかしながら、私は大学を卒業して大学院まで出て、建築事務所に入って、実務を積んで独立して、住宅業界をお手伝いするまで「間取り」というものを意識することはありませんで ...

生き方 の メディアとしての建築 / Architecture as media

メディアとしての布 日本の江戸文学・江戸文化研究家の田中優子さんの著作に「布のちから」という本がある。そのなかに、「メディアとしての布」という文章がある。 そこではインド独立の父、マハトマ・ガンディーのカーディという手織りの布地が取り上げられている。南アフリカからインドに戻ったガンディーはアーマダバードにアシュラムとインドでは呼ばれる日本で言うと僧院/学校のようなものを作り、そこで糸紡ぎをするよう ...
四国の降雨量

雨が多い高知と雨が少ない高松の原因は? 四国 の気候と地形と建築

四国 の気候の面白いのは、日本でも有数の年間3000㎜を超える降雨地帯と日本で有数の年間1000㎜程度の少雨地帯が隣り合って存在しているところです。この 雨 の結果を導いている仕組み・構図はその巨大版・世界版である世界の屋根ヒマラヤ山脈の地形と地球の動きが気候の原因となっています。モンスーンと呼ばれるインドの南側の海からヒマラヤ山脈に向けて吸い上げられる湿った空気によって、東南アジア、東アジア、そ ...

四国の多様な お祭り ・ 芸能 Diversity of Shikoku’s intangible culture and festivals

四国の 芸能 文化の多様性 一般的に地形や土壌の種類といった地理的・気候的な違いが大きい地域は環境が文化の同化を妨げ、多様性が高くなると言われています。国レベルで見たとき、インドやニューギニア、コーカサスなどの山岳地帯では同化が妨げられ多様性が高く、ユーラシア大陸の東と西の端の開けたヨーロッパや東アジア、北アフリカでは比較的同質な地域だとされます。世界のそうした常識からみると、日本は地形も土壌の種 ...
循環と生物

秩序と模倣すること 自然現象と生物進化とテクノロジーの関係

ものごと/現象をもう一度、再現すること。真似ること。コピー/模倣すること。 これが世界/秩序-リズムを作り出すための基本的な条件だと考える。 世界は「もの」と「もの」のあいだに関係「こと」をつくりだすことで、生まれてくる。 ■物質の現象のリズム 太陽が海水を暖めて、水は水蒸気となり軽くなり上空へ向かい、冷やされて再び水となって雲となり、やがて地球の重力に耐えられなくなり、雨となって大地に降り注ぎ、 ...
風と火と農家住宅_wallpaper*

風と火と農家住宅 が Wallpaper* web版に掲載されました

wallper* https://www.wallpaper.com/architecture/farm-house-of-wind-and-fire-takeshi-ikeuchi-japan 風と火と農家住宅がイギリスのライフスタイルマガジン、wallpaper*のweb版に掲載頂きました。 wallpaper*は世界中のデザインや最新のカルチャーを取り上げ、世界93カ国で販売されています。日 ...

風と火と農家住宅 新建築住宅特集 2021年6月号掲載

新建築社住宅特集2021年6月号 風と火と農家住宅 掲載 風と火と農家住宅 2019年8月から設計・工事を進めてきていた農家さんの住宅、風と火と農家住宅、が新建築社住宅特集(2021年5月19日発売)に掲載されました。建築主は愛媛県旧松山市で唯一の30代のお米農家さんで、私たち建築家の目線からみると、都市計画上の大事な社会インフラである松山の田んぼの将来を担っていく大事な存在になります。そんな建築 ...
Wandering_hunters_(Masarwa_bushmen),_North_Kalahari_Desert

内なる自然 変わらないヒトの身体と変化する人の社会

変化する人の社会 ヒトは特別な動物なのだろうか? 近代化/工業化以降、ヒトの集まりである”社会”は自然から独立した世界観を構築し、急激な自己の拡張を経験しました。他の動物にはない高度な知能をもって、さまざまな道具の発明をし、地球の資源を枯渇させようかと迫るくらいに繁栄を極めています。その一方で、その”社会”を構成する現在の”ヒト”は癌や生活習慣病やうつ病、自殺と呼ばれる肥満や糖尿、長寿、ストレス社 ...
新建築住宅特集2020年3月号に「風と水の間の家」が掲載されました。

風と水の間の家 新建築住宅特集 2020年3月号掲載

新建築社住宅特集2020年3月号表紙 新建築社は1925年(大正14年)の創業の、老舗建築雑誌社です。住宅特集は日本で建築家、建築家に住宅を頼もうと考えている人に最も良く購読されている雑誌の一つです。今回、掲載頂いたのは 私が前職退所後 松山に来て はじめて竣工した仕事でもあり、大変うれしい知らせとなりました。お近くの書店でもし並んでおりましたら、ぜひ手に取ってみてください。 石鎚山系と瀬戸内海に ...

出来事と法則、フローとストックの関係

レヴィ=ストロースは著作”野生の思想”の中で神話や儀式をはじめとする野生の思考と自然法則に基づく科学的思考の両者を比較して以下のようにまとめる。 野生の思考で取り扱いうる特性は、もちろん科学者の研究対象とする特性と同じではない。自然界は、この二つの見方によって、一方で最高度に具体的、他方で最高度に抽象的という両極端からのアプローチをもつのである。言いかえれば、感覚的特性の角度と形式的特性の角度であ ...

タイムスケール / time scale

地球のサイクルの中には実に多くの周期をもったサイクルが重層して存在している。そしてそのそれぞれのサイクルが関係し合うことで、その周期を成立させると共に、その調整によるノイズを吸収できるだけの弾力性を兼ね備えている。 1968年にチャールズ・イ―ムズがPowers of Tenで物理スケールの変化から見えてくるもの/感覚/概念の違いとその連続性/非連続性を一本の映像としてまとめ上げた時、そこにはTh ...
癌

癌と進化/個体が壊れる事と環境が破壊される事

生物と遺伝子~世代を超えて情報を伝えること 生物が遺伝子と呼ばれる自らの設計図/情報を残し続ける生物は自然選択という公正なルールのもとで、利己的に働くことで、全体の利益の最大化を助けている。その振る舞いを一つの社会としてとらえると、生物そして生態という組織を支えるための、その狡猾な戦略、エラーへのチェック機構、そして進化というギャンブルを生き抜く仕組みは、人間社会まで脈々と受け継がれているように感 ...

宮島のあすを語る会 一般社団法人宮島ネイチャー構想推進協議会

一般社団法人宮島ネイチャー構想推進協議会主催のフォーラム「宮島のあすを語る会」へ、宮島弥山展望台を設計した三分一博志設計事務所のスタッフとして、パネリストとして参加。宮島町内の方々をはじめ島外の有識者にも参加してもらい、宮島の抱えるさまざまな問題点や解決を迫られる課題、島民の将来のあり方など幅広いテーマについて、自由闊達な議論をする。 ...

早稲田大学稲門建築会イヤーブックWA2017 若手卒業生による座談会「意匠と構造」のこれからを考える

早稲田大学稲門建築会イヤーブックWA2017 [特集1] 早稲田建築 構造の系譜 【3】未来  若手OB・OGによる座談会:「意匠と構造」のこれからを考える       荒木聡+池内建+田中希枝+井戸川達哉+曽根拓也 司会=豊島裕樹 ...