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山林 / 薪 で地域エネルギー自給はできるのか?-年間成長量と暖房給湯熱量の比較から

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久万の複層林

地域・国によって異なるエネルギー消費

戸建て住宅と集合住宅の違いの原因となっていた暖房消費エネルギーの違いは国内での地域差や国ごとの地域差を説明するもとにもなります。日本が南北に大きいため暖房給湯のエネルギー消費量も南北で大きく変わります。

この暖房給湯のエネルギー消費量の違いが家庭の全体のエネルギー消費量の違いに直結しており、さらに言えば世界各国のエネルギー消費量の違いにも反映されています。こうした違いは発展途上国のエネルギー消費の構成がこれまでの欧米を中心とした先進国とは異なる可能性も指示しています。

家庭部門に限定した資料(住環境計画研究所 中上氏の環境情報科学2020エッセイ)では2015-2018年のアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本の世帯あたりのエネルギー消費量を比較しています。こちらではアメリカ82GJ/世帯・年、ヨーロッパが53GJ/世帯・年、日本が31GJ/世帯・年となっており、日本がいかに温暖で、生活でのエネルギー消費の抑えやすい環境にいるか、ということを実感します。

欧米諸国と日本では世帯の世帯人員数はあまり差がないので世帯当たりのまま比較を進めます。アメリカが他に比較して大きなエネルギー消費の値を示しているのは資源国であるため、エネルギーの効率性への意識が乏しいためで(カナダや中東諸国も似た傾向を示します)、エネルギー資源に乏しい欧州や日本が似た傾向を示しているものです。暖房以外の冷房、給湯、照明その他はアメリカは例外で大きな値ですが、欧州諸国と日本は大体同じ程度の大きさとなっています。アメリカは緯度が低緯度から高緯度まで広いため単純な比較がしづらいですが、暖房エネルギーは欧州並みの値を示しています。今一度日本の地域別の数値を思い出すと、おおよそ北海道と欧米諸国は同じくらいであり、日本の平均はその1/4から1/5程度の値となっています。

燃料革命以前の薪・木炭に依存していた都市生活において、欧米で暖炉や薪ストーブが発達した理由、そしてその町を維持するために膨大な後背地が必要なことが分散した都市国家を形成する理由の一つとなっていたのでしょう。


下の図は産業も含めた一人当たりのエネルギー消費量を国ごとに比較したものです。Factfulnessでお馴染みのハンス・ロスリングらが提供しているGapminderを使ったものです。1960年代には867kwh/人だったものが(グラフをクリックすると国名と各国のエネルギー消費量が左軸に表示されます)、2013年には3570kwh/人まで大きくなっています。

先進国の一人当たりのエネルギー消費量は2000年あたりをピークに機器の更新とともに低下傾向にありますが、それでも他の国々と比較すると数倍から十倍程度の開きがあります。ライフスタイルの違い、Factfulness, Gapminderの考えで言えばGDPの違いがエネルギー消費のあり方に大きな影響を与えています。GDPの違いが選択可能な素材や設備の違いに影響し、素材や設備の違いがライフスタイルへと影響し、生きるための行動がエネルギーを消費していきます。

1家庭でのエネルギー消費 と 住宅 の関係 2地域・国によって異なるエネルギー消費 3地域から見た 山林 の成長量とエネルギーの関係 愛媛の 薪 の 地域自給

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