和室について / 自然の「観賞」と「観照」の違い、文化・宗教と建築の歴史を通して
和室という室名が使われ出したのは実は最近で昭和に入ってからのことのようです。その原型は鎌倉時代に生まれた武家社会の書院にあると言われます。中世の武家社会はそれまでの貴族社会にはない自由と平等の文化がありました。そしてそれは隠遁僧たちによって大地に根付く人々へ伝えられた日本の仏教によって成熟させられて、今に伝わります。
工務店とハウスメーカーと建築家はなにが違う? 間取りと図面を違い・戦後住宅史を通して
日本で住宅を考えたことがある方なら「間取り」はご存知ではないでしょうか?畳の大きさを基準にした部屋の広さを説明するこのツールは、平安時代からの大工に受け継がれて洗練されてきた規格化された工事システムであり、世界に類を見ない技術です。現代住宅産業も1960年代にこれによりマスカスタマイゼーションを40年先取りしています。
生き方 の メディアとしての建築 / Architecture as media
私たちは衣服のことはすごく気にする。それは服がメディアであり、メッセージを発していると自覚しているからだ。しかし自分たちのまわりの建物に、そこまで自覚的だろうか?常に公けの場にさらされているにも関わらず。 古くは古墳やピラミッドなどの墓所にしても、お寺や教会にしても、建物はメッセージを発するためにつくられていた。
風と火と農家住宅|自然に寄り添い、自然を手繰り寄せる暮らし
愛媛県松山市郊外の農家住宅。自然農法を取組むクライアントはこれからの地域農業の方向性を示す建築を望まれた。私たちは彼らの農業の取り組みに学び、まず地域の自然を読み解いた。そこから見えてきたのは時に自然に寄り添い、時に自然を手繰り寄せる人と自然の関係性だった。私たちはそれを風と火という二つの自然の要素を軸に設計を進めた。
雨が多い高知と雨が少ない高松の原因は? 四国 の気候と地形と建築
四国の気候の面白いのは、日本でも有数の年間3000㎜を超える降雨地帯と日本で有数の年間1000㎜程度の少雨地帯が隣り合って存在しているところです。この結果を導いている仕組み・構図はその巨大版・世界版である世界の屋根ヒマラヤ山脈の地形と地球の動きが原因となっています。
四国の多様な お祭り ・ 芸能 Diversity of Shikoku’s intangible culture and festivals
四国の 芸能 文化の多様性 一般的に地形や土壌の種類といった地理的・気候的な違いが大きい地域は環境が文化の同化を妨げ、多様性が高くなると言われています。国レベルで見たとき、インドやニューギニア、コーカサスなどの山岳地帯で […]
秩序と模倣すること 自然現象と生物進化とテクノロジーの関係
物質の現象/自然現象が存在しているということは、循環する時間が存在する。 生物はその循環する時間に新しい関係性、世界を付与してきた。 ヒトは新しい関係性の編集の仕方を生み出した。しかしヒトは気をつけなければならない。その編集力によって織物がズタボロに破れて、循環の輪が千切れて発散してしまわないように。
風と火と農家住宅 が Wallpaper* web版に掲載されました
風と火と農家住宅がイギリスのライフスタイルマガジン、wallpaper*のweb版に掲載頂きました。 wallpaper*は世界中のデザインや最新のカルチャーを取り上げ、世界93カ国で販売されています。日本の一地方都市で […]